2009年3月8日日曜日

意味を主にしたデザインが必要な理由

昨日「意味を主にしたデザイン」について書きました。

今日は意味を主にしたデザインがなぜ必要なのかをもう少し詳しく説明(釈明)したいと思います。

装飾内容を統一、再定義するのに便利

以下はMicrosoft Office Word 2007で作られた文書です。見出し、本文で構成されていて、本文内には赤字や取り消し線の付いた青字の装飾がされた文字列があります。段落、文字列に対する装飾の設定は、全て「スタイル」機能を使っています。 太字で大きく書いてあるのは見出しだとすぐ分かりますね。取り消し線の付いた青字も何となく削除する文字列だと分かります。では赤字は何でしょうか。ぱっと見は分からないと思います。そこで文章の中身を見ると、何となく「修正結果」を表しているのではないか、と判断できます。

この文書に対して「修正個所は赤ではなく緑にしたい」とか「削除する文字列は表示しないようにしたい」とか、また「見出しの字をもう少し小さくしたい」とかの要望がある場合、もしスタイル機能を使っていなかったら、全ての設定を手で行う必要があります。また、もし「印刷用に修正箇所をいったん黒に戻して」なんて要求を受けた日にはどこが修正箇所か管理できなくなってしまいます。

段落、文字列に対する意味付けとしてスタイル機能を使っておけば、色の変更は一発でできますし、非表示も「隠し文字」に設定すればOKです。印刷用に一旦文字色を黒に統一するのなんてお茶の子さいさいです。

将来的にはGoogle Map、Amazon、Wikipediaと連携

他にもこんな使い方が想定できます。下は大塚愛さんのアルバム「Love Letter」に関するエントリです。このエントリ中で「Love Letter」という文字列に対して、Amazonへのリンクを貼っています。これは手動で貼ったものですが、将来的にはこの文字列に「CD」という意味を持たせておけば、Bloggerが勝手にAmazonへのリンクを貼るようになるかもしれません。ひょっとしたらブラウザ側で閲覧者が指定したCDショップへリンクする機能を実装するかもしれません。ジャケットの表示も自動でできるようになってほしいです。

同様に、住所やお店の名前はGoogle Mapやぐるなびへ、人名はWikipediaへ、といった具合に、いちいち参照先を指定せずとも、サーバなりブラウザなりが自動で適切なナビゲーションを行うことができるようになるかもしれません。そうなれば、文書構造は破壊されませんので、文書の見通しが良くなるだけでなく、書き手の負担も減ります。Amazon嫌いの人が勝手に意図せずAmazonに飛ばされることもなくなるかもしれません。

全てはセマンティックウェブのために

要はさっさとセマンティックウェブの考え方が浸透してくれればいいのですが、なかなかこういう考え方は広まりませんね。なおこのブログは全て手動でタグ打ちしているため、何から何まで非常にめんどうでなりません。早く意味を主にしたデザインのアプリケーションができることを祈っています。

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